成功する起業家のタイムマネジメント術:③「分類し、割り振る」
起業家が成果の出るタイムマネジメントを行うには、日々発生する業務を3つに分類し、分類後の各業務を「担当」に割り振るという2つのステップを踏む必要があります。
ちなみに、「担当」とは従業員だけではありません。「担当」は他にも存在するのです。
このコンテンツでは、個人や小さな会社の経営者も成果を出せるシンプルな時間管理術を解説します。
目次
タイムマネジメントの第1ステップ:時間を3つに分類する
成果の出るタイムマネジメントの第1ステップは、あなたの時間を3つに分類することです。
具体的には以下3つに大別してみましょう。
no. | 分類 | 目的 | 一言でいうと |
1 | 長期的な利益を生む時間 | 種まき | マーケティング |
2 | 利益に直結する時間 | 収穫 | 販売 |
3 | 利益に直結しない時間 | 上記以外の業務 |
①長期的な利益を生む時間とは?
常に新規顧客を集め、既存顧客にリピートを促すためのメッセージを作り、市場に発信する時間を指します。
ビジネスの成長には欠かせない、最重要時間です。
使う媒体によっては、メッセージは24時間365日あなたの代わりに集客を行い続けます。
これは絶対に確保すべき時間です。
②利益に直結する時間とは?
顧客に対して直接販売活動を行う時間です。
特に個人事業主や中小企業の経営者の場合は自ら作業することが多いので、この時間を1日どの位取れるかで業績が決まります。
③利益に直結しない時間とは?
マーケティングでも販売でもない、上記①、②に該当しない時間です。
会議や事務処理、研修や学習時間、メールチェックやネットサーフィンなどは全て利益に直結しない時間です。
これで時間を3つに分類することが出来ました。
あとは利益に直結しない時間を可能な限り削減すればOK。
これであなたのビジネスは好転します。となるはずだったのですが…
何故か、ここで足が止まってしまう起業家が非常に多いことに気付いたのです。
私も最初は理由が分からず、クライアントの話をかき集め、熟考を重ねました。
その結果出た答えは、分類した時間を「誰が担当するべきか」の判断が出来ていないというものでした。
重要な問題:対面型販売は、仕事量があまりに多い
「時間を3つに分類し、長期的・直接的に利益を生む時間を最大化する」
このタイムマネジメント手法は、インターネットビジネスでは極めて有効な手法です。
私自身、この手法を実践することで馬車馬のような日々から脱出し、成果を出すことが出来ています。
インターネットビジネスを行っているクライアントも成果を出すことに成功しています。
しかし、対面型販売により利益を確保する起業家の場合はこれだけでは足りなかったのです。
その理由は、2つあります。
【対面型販売の起業家が抱える問題点】
①1日のうち、販売活動で拘束される時間が極めて多いこと
②従業員などの関係者が多く、利益に直結しない時間の割合が高くなること
経営者が自ら営業回りをし、接客し、販売している…このような場合には時間を分類した上で、上記2つの問題をクリアする必要があったのです。
解決策:「担当」に時間を割り振る
利益に直結しない時間を削減するには、業務そのものの見直しかアウトソーシングで解決出来ます。
ここまではほとんどの起業家が理解出来、実践出来ます。
しかし問題の原因となっていたのは、利益に直結する時間全てを自らの業務と認識していたことです。よくある例は、
・販売活動を最大化しないと利益が増えないからひたすら作業する。
上記は、一見正しく見えるかもしれません。
しかし、起業家に限って言えば、答えは間違いです。
何故なら、「頑張り過ぎて日々の業務が回っていない」状態に陥るからです。
解決策は利益に直結する時間をさらに細分化し、「担当」に時間を割り振ることです。
「担当」と言いましたが、担当=従業員とは限りません。
外部の人間やシステム/ツールといったプログラムも担当になるのです。
細分化と割り振りを行う上で参考になったのが、ロリー・バーデンの「時間投資思考」です。
ロリーは、「5つの許し(分類と割り振り)」がより価値の高い時間を過ごすための処方箋だと述べています。
【5つの許し】
①削る ②自動化する ③任せる ④先延ばしする ⑤集中する
実際の導入事例を挙げると、
no. | 項目 | 具体例 |
1 | 削る | 第三者による各業務の見直し、スリム化の実施 |
2 | 自動化する | ツール/システム導入による帳票作成時間の削減 |
3 | 任せる | 従業員/アウトソーシング先に販売業務を移管(シェア) |
4 | 先延ばしする | 納期の管理者を立てる(バーチャルアシスタントの活用) |
5 | 集中する | 上記全てのフィルターを通して残った仕事(最優先事項) |
このように、利益に直結する時間であっても割り振りが可能となります。
あなた自身がやるべきことと、他人やシステムに任せるべきことが明確に区別できます。
私は「5つの許し」に基づきクライアントの業務を再度洗い出し、割り振りました。
その結果、問題は解決に向かったのです。
現在、私はタイムマネジメントに悩むクライアントにこの手法を導入しています。
今のところ少なからず効果が出ている事例ばかりです。
あなたも是非試してみて下さい。
タイムマネジメントに成功すれば、次のステップが待っている
さて、成果の出るタイムマネジメント手法を包み隠さず解説しました。
この手法を用いてまずは自分のコアとなる業務を明確化し、コア業務に集中することです。
コア業務で成果が出れば、「継承」という選択肢が生まれます。
継承とは、文字通りあなたのコア業務を適任者に教え、後釜として育てることです。
継承は新たな雇用を生みます。それはビジネス拡大に直結します。
継承が上手くいけばあなたは担当者から卒業し、「真の」ビジネスオーナーにステップアップする大きなきっかけとなるのです。
時間を分類し、割り振ることで利益を生む時間を最大化し、ビジネスを拡大させていきましょう。
追伸:当サイトで紹介したタイムマネジメント手法を実際に導入したい、あるいは上手くいかないとお悩みであれば、お気軽にお問い合わせ下さい。