戦略的提携tips:②理想のアウトソーシング先を見つける方法
本来、アウトソーシングにはメリットしかありません。
アウトソーシングが上手くいかない原因を特定出来たとき、あなたの目の前にある課題は「誰に頼むか?」のはずです。
理想的なアウトソーシング先を見つける方法は、2つの「依頼」を活用することです。
理想的な外部委託先の選定方法を知りたいなら、このコンテンツがあなたのお役に立つはずです。
目次
業務を切り出す場合の具体的な選択肢は3つある
ビジネスを成長させるには、利益に直結する時間を最大化する必要があります。
有効な解決策は、利益に直結しない時間を外部に切り出し、代行してもらうことです。
具体的な選択肢は3つあります。
no. | 選択肢 |
1 | アウトソーシング |
2 | アウトタスキング |
3 | 非正規社員の雇用 |
【注記】:アウトソーシングとアウトタスキングの違いについては以下記事をご覧下さい。
ビジネスを成長させ、馬車馬のような日々から抜け出すには「本業」に集中出来る時間の確保が必要です。 アウトソーシング(外部委託)は本業に集中する為の有効な解決策ですが、アウトソーシングで成果を出すためにはいくつかのポイントがあるのです。 あなたがアウトソーシングで思うような成果が出ていないと感...
切り出す業務によってどの選択肢を採用するかを決めれば良いでしょう。
具体的には以下を参照して下さい。
選択肢 | 業務の内容 |
アウトソーシング | 管理や改善が必要で、かつ長期間続く業務の場合 |
アウトタスキング | 単純作業であり、かつ長期間続く業務の場合 |
非正規社員の雇用 | 単純作業であり、かつ短期間で終わる業務の場合 |
これで選定基準は明確になりました。
次の課題は理想的な提携先をどうやって見つけるかになりますが、その前に非正規社員を雇用する際の注意点を解説しておきます。
非正規社員を雇用するメリット/デメリットを把握する
派遣社員/パート/アルバイト等、非正規社員の雇用は人手不足解消の定番手法です。
私もクライアントから、アウトソーシングではなく派遣やパートではダメなのか?という質問を結構受けていますので、アウトソーシング先を探す方法の前に、非正規社員雇用時のポイントを見ていきましょう。
非正規社員は有期契約であることと、特に単純作業の場合は遂行可能な人材が多数存在するため、人的リソースの調達が容易であることがメリットですよね。
対して、非正規社員を雇用するデメリットはまさにメリットの裏返しです。
非正規社員の多くは正規雇用、あるいは更なる好待遇を狙っています。
つまり、非正規社員を長期間繋ぎとめるのは極めて困難であること。そして、専門性の高い業務を任せたい場合は人材の調達が困難になることが挙げられます。
また、アウトソーシングとの決定的な違いは以下2点です。
①管理は経営者、又は従業員が行う(管理工数は減らない)
②提案や改善は期待出来ない
これらのポイントを踏まえた上で非正規社員を雇用するようにしましょう。
最適なケースは、先述の通り「短期間かつ単純作業」になります。
アウトソーシング先選定時の重要なポイント「RFI」と「RFP」
実際に業務をアウトソーシングしようと考えた場合、課題となるのが「どこに頼むか」です。
ネットで調べても、どこがベストか分からない…こんな悩みに直面することも多いでしょう。
そんな悩みを解決してくれるのが、「RFI」と「RFP」です。
各々の用語の意味は、以下の通りです。
・RFI(Requset For Informattion):情報提供依頼のこと
・RFP(Requset For Proposal) :提案依頼のこと
もともとRFIとRFPはシステム開発でよく使われている用語です。
発注者が外部に情報提供を依頼し(RFI)、提供された情報を踏まえて提案を依頼する(RFP)際に使われます。
いわゆる「相見積」との違いは、金額だけでなく具体的に何をしてくれるのかという提案を引き出せること。
RFPの作成は正直面倒ではあるものの、やり取りをする中で各社の対応ぶりも分かりますし、切り出す業務の要件を明確に定義出来るというメリットがあるのです。
RFI/RFPの大まかな流れを理解しよう
RFI/RFPの大まかな流れは以下の通りです。
①取引先候補の選定
まずは切り出したい業務を遂行してくれそうな業者を見つけ(最低でも3社)、情報提供を依頼してみましょう。
探し方はインターネットに加え、信頼出来る取引先や顧客の情報(信ぴょう性の高い「口コミ」)も参考にするのがベストです。
ほとんどの場合、カタログやプレゼン資料など出来合いの資料を送ってきますので、各社が送ってきた資料を見比べながら疑問点を消し込んでいきましょう。
②要件定義書の作成
次に、各社から提供された情報を基にRFPの作成に入ります。
要件定義書を作る…と考えると手も脳も停止してしまうので(笑)、対応して貰いたい業務や条件を箇条書きにして送れば問題ありません。
あなたが誠実に対応さえすれば、先方も真摯に対応してくれるはずです。
③比較検討
最終的に各社から提出された提案内容を、Microsoft Excelなどを使って比較表の形にまとめます。「星取表」がベストだと思います。
具体的な項目ごとにどんな対応をしてくれるのかを見比べ、最も良い提案をしてくれた所にアウトソーシングをお願いすればOKです。
RFI/RFPを活用する為に押さえておきたい2つのポイント
RFI/RFPの概要が分かった所で、早速RFI/RFPを出してみましょう。
でも、難しそう(面倒臭そう)…と感じたあなたへ。
RFI/RFPの導入は、そう難しいものではありません。
重要なポイントは①まずやってみること②コストではなく、提案内容を重視する…この2点だけです。
①まずやってみること
はじめに言っておきますが、あなたが出した情報に不足があればほぼツッコミが入るので心配は要りません。
アウトソーシング先はプロです。
素人がプロに助けを求めるのですから、足りないところがあるのは当たり前です。
あなたが誠実な態度で接しさえすれば、問題はありません。
(ちなみに、アウトソーシング先からのツッコミの量と質も選定のポイントになります)
②提案内容を重視すること
アウトソーシング先を決定する際には、コストではなく提案内容を重視して下さい。
あなたがどれだけ利益に直結しない時間を削減出来るかがポイントなのです。
利益に直結する時間を最大限に増やせるのは、どこの提案か?
という視点で選定先を選ぶことが何より大切なのです。
RFI/RFPが理想のアウトソーシング先との出会いを生む
さて、理想的なアウトソーシング先を見つける方法について解説してきました。
先述の通り、RFIとRFPのメリットはプロの良質な提案を受けられることです。
各社から提案を出して貰い見比べることで、よりあなたに合ったアウトソーシング先を選定することが出来ます。
理想的なアウトソーシング先と出会えれば、あなたは利益に直結しない時間を極限まで削減することが出来るのです。
細かい点はさておき、まずは行動する(RFIを出す)ことです。
やり取りを重ねることで、アウトソーシング先に求めたいことや問題点も明確になってきます。
餅は餅屋という言葉の通り、プロの力を借りてあなたのビジネスを拡大させていきましょう。