発展し続けるビジネスの基盤作り:②より強固に価値を「改善する」
発展し続けるビジネスの構築には、市場に対する価値提供が欠かせません。
しかし、伝えっぱなしでは効果は見込めません。
価値提供には、定期的な改善が必要なのです。
このコンテンツでは、より高い評価を得るための「価値の改善」について解説します。
目次
価値とは、「創造」し、「伝承」し、「改善」し続けるものである
AppleやNikeといった世界的な大企業のマーケティング手法を見ても分かる通り、売れるために必要なものは「価値提供」です。
人々に「欲しい」と思わせる商品・サービスを作り(あるいは仕入れ)、「欲しい」と感じるメッセージを市場に発信し続けること…これがマーケティングの基本であり、セールス不要で商品・サービスがバンバン売れていく仕組み作りの基本と言えます。
企業の規模や予算によって最適な戦術は異なりますが、「価値提供ありき」の原則は、たとえ個人事業であっても大企業であっても変わることは無いのです。
では、市場から高い評価を受ける価値提供の仕方とは何でしょうか?
その答えは、「PDCA」サイクルを回すことです。
具体的には以下の通りとなります。
価値提供のPDCAサイクル
Plan(P) | 価値の「創造」 |
Do(D) | 価値の「伝承」 |
Check(C) | 価値の「測定」 |
Action(A) | 価値の「改善」 |
価値の「創造」と「伝承」については他のコンテンツで解説していますので、このコンテンツでは「改善」と、改善に必要な「測定」について解説します。
【注記】価値の「創造」と「伝承」については以下のコンテンツをご覧下さい。
「市場にメッセージを発信しても思うような反応が出ない」「社内にメッセージを発信しても響いている感じがしない」…ターゲットとメディアが最適化出来ているなら、ビジネスの「基盤」が弱い可能性があります。 問題点と解決策を見ていきましょう。 ...
より強固な価値を作るには、「Check」と「Action」が必要
「価値」「メッセージ」…このサイトで何十回と出てくる(そして今後も頻出するでしょう)キーワードですが、ビジネスを成長させるためには、まず価値やメッセージを発信することです。
しかし、よくありがちなパターンは「作るだけで一杯一杯になってしまい、後工程に進めない」というもの。
確かに、価値やメッセージの作成にはパワーが必要です。
しかし、価値やメッセージの発信は、まだ第二段階(Do)に過ぎません。
残りの工程(Check/Action)を地道にクリアしていくことこそが成功への近道となるのです。
具体的には、以下の2工程を指します。
①現在のあなた自身の評価を知ること
②評価を踏まえ、改善すること
それでは、CheckとActionで具体的に何をすれば良いのかを解説していきます。
現在の価値を「リサーチ」し、より強固に「改良」する
市場に対してメッセージを出したなら、必ずリサーチをすることです。
ファンが何千人、何万人といる企業の場合はインターネット(特にSNS)で大体の反応は分かりますが、少ない場合にはインターネットで傾向を掴むことは出来ません。
そんな時に有効な手段は、目の前の顧客や自分の知人に聞くことです。
重要なポイントは、あなたと立場が対等か、それ以上の人にリサーチすること。
加えて、あまり親密過ぎない人にリサーチすることです。
その理由は、人は面と向かって評価を求められると本当のことを言わないからです。
特に、相手の方が上(の立場)だと認識するとその傾向が強くなります。
ですので、当たり障りのないことを言いがちな人はリサーチの対象外にすべきなのです。
歯に衣着せないタイプ、もとから辛口コメントが多いタイプの人を選び、率直な意見を可能な限り多く集めてみて下さい。
【POINT】
タダで意見を貰えそうになければ、何かをサービスするなどの特典を付けてアンケートに答えて貰えば良いでしょう。
ある程度意見が集まったら、集計を行いましょう。
すると、あなたは以下3つのデータを入手しているはずです。
no. | 入手可能な情報 |
1 | あなたが発信している価値(メッセージ) |
2 | 上記1に対する評価 |
3 | 競合が発信している価値(メッセージ) |
これら3つのデータを比較・検討すれば現時点のあなたの強みや弱みが明確になります。
そして導き出された弱みを改良し、あなたのメッセージに盛り込んでいけば良いのです。
(実際に改善することをお忘れなく)
【注記】競合分析の効果的な方法については以下のコンテンツをご覧下さい。
どんなビジネスにも競合は存在します。 競合との勝負に勝つには競合分析が必要ですが、「忙し過ぎて見れていない」「具体的に何を見れば良いのか?」という声を良く聞きます。 しかし朗報です。実は、短時間で精度の高い競合分析を行える方法があるのです。 このコンテンツでは、最小の時間で競合の情報を最大...
「揺るぎない価値」は、改善の積み重ねから生まれる
広告の世界にはA/Bテストという言葉があります。
2つのパターンの広告を作成し、どちらがより効果が高いかをテストするものです。
例えどんなに優秀なコピーライターにセールスコピーを書いてもらっても、必ず上手くいくとは限りません。
ですので、広告の世界では頻繁にテストを行い、より高い成約率を得られる方法を探し続けているのです。
あなたが市場に提供する価値についても、1発で市場の支持を得られることはまずありません。
その理由は言葉足らずかもしれませんし、あなたの予想と市場の欲求とのズレかもしれません。
どれが当たるかはテストしないと分からないのです。
確かに面倒ですしコストも掛かります。
ですが、当たりをつかめばどうなるか…あなたはよく分かっているはずです。
誰もが知っている大手企業も、創業当時は個人または零細企業からのスタートです。
小さな当たりを積み重ねることで価値は高まり、ビジネスを大きく成長させてくれます。
「まずはやってみて、改善を重ねる」
自分が出来る範囲からテストを行い、小さな当たりを積み重ねていきましょう。